2009-11-28

ゾウさんは決して可愛くはない

「普通」っていうのは、「慣れ」ってことでもありますよね。
皆が慣れているからこそ、それにストレスを感じない状況。
それを「普通」と呼ぶのだと思います。

この「普通」ってのは、自分の生活を積み重ねることによって
少しずつ、自然に形作られるように思いますが、
結構、社会の側から強制的に作られる部分もあると思うんですよ。















 




「ほら、見て見て〜!ゾウさんだよ〜!かわいいねえ〜!」
親が子供に動物を見せる何気ない風景。
まあ、普通のことですよね。

でも、ゾウって可愛いんでしょうか・・?
ホントに?心の底からそう思ってカワイイって言ってるんでしょうか。

だって巨大だし、ゴツゴツしてるし、毛なんかまばらだし、
キバあるし、灰色だし、鼻も長くて・・

「普通、ゾウはカワイイもの」というのをとっぱらってみたら、
カワイイと言うより、「恐れられる」要素のほうを沢山もってると思うんですよ。

それを、「カワイイねえ〜!」とするのは、
そうするのが普通とされてるからであって、
社会が作った「普通」に自分が合わせた結果・・のような気がしてなりません。

実際、ゾウがまだ日本人に未知の生物だった昔の時代は、
「恐ろしいもの」のイメージだったと思うんですよ。
寺社の装飾でも、かなり怖いイメージで描かれたり掘られたりしてますし。
その時代はそれが「普通」だったわけで、
やっぱ時代によって変わっていくもんでもありますね。

ちなみに先日友人にこの「ゾウは可愛くはない」という話をしたら、
「ホントだ。なんでカワイイって今まで思ってたんだろ??」
なんて言ってました。

やっぱり「普通」は知らず知らずのうちに、
個人の中にしみ込んでくるもんなんだなと。

もしろん、それがあるから社会もあるのであって、
全く否定するつもりはないんですが、

「カワイイもの」を作るデザイナーとして、
ちょっとその基準をどこに置いたら良いか??と探っていたら
深みにはまった次第です。笑

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