2009-08-30

最終仕様、決定

先日出来上がったpneuma-block(紙ver)の展開図。

展開図は出来たものの、今後は実際に使う紙の厚さに
合わせて、チューニングしないといけません。

展開図はケント紙で作っていましたが、
それでは柔らかすぎるので、本番ではマイクロフルート(薄〜い段ボール)
を使います。

これがくせ者で、
薄〜いとはいえ、厚さは1ミリ近くあるんです。

希望の大きさの通りに展開図を書いて組み立てても、
紙の厚みのせいで思った大きさにならないんです。

非常にざっくり言うと、
24x24x24ミリの展開図を組み立てると、
25x25x25ミリの立方体が出来る、というイメージ。

それに重なり合いの部分とかもあるので、その部分は大幅に引き・・

などなどのチューニングを重ねまして、
ようやく、これ!という形が出来上がりました。



長かった・・

これで型を作り、
今後はそこに印刷する色柄作りに入ります。

2009-08-24

蝉中継

昨日井の頭公園で蝉の幼虫を偶然発見しまして、
その様子を「蝉中継」として何気にtwitterしたところ、
各方面からいろいろな反応をいただきました。

「初めて見た!」
「蝉がんばれ!」
「長渕も応援してるぞ!」
などなどなど。

発信と受信とレスポンスのリアルタイムさに、
あらためて驚かされました。

最後には「楽しかったです!ありがとう!」
などと御礼のメッセージもいただき感無量。
有り難うございます。

いやはや。すごいなあtwitter。

ということで、
折角なので写真をまとめました。
今連続してみるとやっぱすごいなあ。
最終的に「過去の自分」と「新しい自分」の2ショットになってるのも
なんか人生を考えさせられます。笑



蝉の幼虫がムズムズ動いてる


ムズムズしたり、止まったりの繰り返し。



頭われました!


全体的に変形してきた!



どんどん拡がってきたっ!



左目でた!



右目もぷりっと!



ずおおお。もうすぐもうすぐ!



足でましたね。ほっ



おおっ!きゃ〜やわやわな羽根がっ!


おおっ広げてきましたね



ずるっと、わりと一気にきました!



見たことある感じの態勢に!乾燥待ちか、あんまりうごかなくなりました。



動きません。違う角度からお届け。ちょっと色づいてきたような…?



きたっ!腹…筋!!



そして羽根がふああっと



で、でた!一気に!!手だけでぶら下がって、落ちるかのように飛びてできました!



みるみる羽根がのびてきます



きれいに伸びました!あとは色付くのを待つだけですね。
お疲れさまっ!大人をエンジョイしてね〜!

2009-08-23

ヒロシゲブルー



水や空のブルーのグラデーションが印象的な安藤広重。

この青は、欧米では「ヒロシゲ・ブルー」と呼ばれているそうです。

すごく印象的な青で、さすが江戸!・・と思いきや、
この顔料は実は「プルシアンブルー(紺青)」という色で、ヨーロッパからの輸入品。「安価な青色顔料」として当時流行した(北斎も使用)色なんだそうです。

それが逆輸入の形で、ヨーロッパで名前が付くほど高く評価されている。
つくづく日本人って応用がうまいんだなと感心します。

そしてやはり何でも「使い方」が重要であり、
素材そのもので満足してしまうのではなく、
さらにその良さを最大限に引き出すための試行錯誤。
それが重要なんだと感じます。

2009-08-20

偏りか混沌かtwitterか

2ヶ月前の引っ越しの時に、
思い切ってテレビを捨ててしまいました。

それ以来、結局新しいのを買わずにいるんですが、これが結構大丈夫。

テレビって結構無駄な時間を食うじゃないですか。
ネタを引っ張ったままCMに入って、なんだかんだで1時間釘付けにされる。
CMを見ればいろいろ買いたくなるし、
NHKだって集金にやってくる。

そういうのをもう思い切ってナシにしたらどうか!?と思い切ったら、
結構清々しい気分なんですよ。

現代は情報の洪水だなんて言いますが、
テレビが原因である部分が相当あると思います。

なのでそうやって受動的に情報を浴びるんじゃなくて、
ネットで、自分が欲しい情報を欲しい時に取りに行く。
これって結構新しい生活で、気に入っているんですが、

でもそれでも、ネットのニュースにも「編集」が入っているので、
まだ自分が思う純粋な情報取得のありかたではないな〜と思ったりもします。

テレビでも新聞でもラジオでもネットでも、
世の中にあまたある情報を「編集」、つまり順位付けして出しています。
新聞の一面に何を持ってくるか、というアレですね。

その順番によって僕らは「これは重要な問題だ」とか「大事件だ」とか思うわけですよね。

その作業が、何を基準に選ばれているか。
突き詰めれば「そのメディアが売れるか(視聴率が上がるを含む)どうか」ということになりますよね。

みんなが欲しいであろう情報。それは、
メディアがあおり立てて「次はどうなるんだ?」と感心が寄せられている出来事、ということに結局なってしまいます。

押尾学や酒井法子の事件のほうが、日本のこれからを語る文章よりも前に来てしまう。

これはネットであれ、そこに利益の仕組みがあり、より売れるための編集がなされていれば同じことで、
結局偏りがあり、「自分が本当に欲しい」「自分から取りに行っている」情報かというと正確にはそうではない。

そういう意味で、情報そのものに対して利益が絡まないtwitterなんかは、情報の新しい形なんだと思います。
たとえば「わ、地震だ」なんてつぶやきに、儲けようという気持ちは全くない。でもそれは立派にニュースとしての役割を果たしている。

ただし問題もあって、様々な情報を集めようとすると、手広くなりすぎて漏らす数も相当になってしまう。
偏りの逆をいくと、混沌としすぎてしまう。

この星のようにちらばる情報を、他人でなく自分の意図で「編集」して情報を取得できるようになれば、これは新しいメディアになりうる気がしますね。

2009-08-19

何故、陸に上がったのか

最近地震が頻発したり、
暴風雨で大変だったり、
何やらいろいろあって思った事。

なぜ僕らのご先祖様は、陸に上がろうなんて思ったんだろう?

どうしても進化のハナシというのは、「人間=進化の頂点」で、
それが100点で、そこを目指してあらゆる物は進化してきている、
というふうに語られるんだけど、

でもその辺をとっぱらってみると、
何か、いろいろ見えてくる気がするんですよ。

僕の椅子の横に水槽があるんですが、魚がね、気持ち良さそうですよ。
縦にも横にもスイスイと、縦横無尽に泳ぎ回っちゃって。

ぼくらなんて、水底の生物と同じですからね。
地上の「底」でしか生きられない。

その地上も、いろいろ大変ですよ。
雨風の影響はモロだし、逆に雨が降らないこともあるし、
地震はあるし、噴火はするし。

だいたい、陸は海の半分以下しか面積が無いんですよ。

それなのになぜ・・
なぜご先祖は・・?

これはもう、「より良い選択」をしたというよりか、
「仕方が無かった」が理由としか考えられません。

案外それが真実で、
そして世の中を突き動かしている原動力は
「仕方が無かった」が大半だったりするかもしれませんね。

2009-08-17

安っぽいエコ意識との戦い

今、廃棄される紙を使った商品を作っています。

もともとは紙屋さんから、
「この紙、いっつも捨ててるんですわ。何かになりまへんやろか?」
と頼まれたのがきっかけ。

おかげさまですごく良いモノができたと思っています。

でも、これからこれが店頭に並ぶまでの過程で、
「安っぽいエコ意識」との戦いが待っています。

「この商品の、抜いた部分の周りは結局捨てちゃってるんでしょ?」
「ビニールかかってるけど、それはエコじゃないじゃん」

とかね。
面白半分ならまだ良いんですが、
ポイントのずれた批判を受けるんだろうな・・と。

結局、エコを突き詰めていくと、
「何も作らないのが一番良い」ということになるんですよ。

でもそれだとものすごく後ろ向きですよね。
世の中は退化するばかりになってしまう。

そうじゃなくて、前へ前へ、「世の中に訴える」商品こそ、
デザイナーが作るべき商品だと思っています。

エコを謳う商品というのは、
それ自体がエコの見本であるということはもちろんなんですが、
それ以上に、「エコな気持ちを喚起する」ことが重要です。
そこがエコ商品の本当のポイント。

大切なことは、
エコな「モノ」を広めるのではなく、「気持ち」を広めることなのですから。

そういうのもひっくるめて、戦いですこれから。

2009-08-15

原初の生命

本当にふと思ったことで、
僕に何もそんな知識があるわけではないんですが・・

生物ってみんな、体から「塩を抜く」ことをしますよね。
体のしくみとして。

海の生物でも例外ではありません。
その証拠に、お刺身をそのままたべたら、塩味なんてほとんどない。

これって、何でなんでしょうね?

生物は海で生まれたって言われていますが、
海で生まれたなら、なぜそれに完全に適応した状態のものが
生まれなかったんだろう。

母なる海の成分のうち「一部は要らない」ということが何故普通なのか。

もしかしたら、生命って海で生まれたのでは無いのでは・・?
もしかすると僕、ものすごく大切なことに気づいたのでは・・?

デザインと視点

デザインというのは、表面はたとえば奇麗にモノを作ることだったりしますが、根底には、「世の中をどちらに導くか」という命題があります。

そのモノを、そういうふうに作る理由が必ずあり、
そのベクトルは、「導きたい方向」に必ず向いているはずなのです。

ただ単に奇麗なモノを作ることはできますが、
目を凝らすとそれがペラペラなものなのか深いものなのか、すぐに分かります。

その差が、そのデザインに対してどれだけ、最初の命題を考えているかということなんですよね。

さて、
「導こう」と思ったら、
その集団の中にいてはそれはできません。

学校の全校集会で、生徒として並んでいることを思ってみて下さい。
集団の中にいると、その集団がどれだけの規模なのか、どっちへ行こうとしているのか分からない。

集団を把握するため、声を発するためには、朝礼台に登らなければならない。

でも単にそうやって視線を高くすれば良いかと言うとそんなこともない。

「先生は何にも分かってくれない」

よくある話です。
視点を高くすると、今度は集団の心が分からなくなってしまう。

ダメな政治のように、集団と乖離したところでの「号令」が発されてしまうことにもなる。

特にデザイナーは、それほど高貴な立場であるわけではないのに、高い視点を持ってモノをつくらないといけない職業です。

朝礼台に登ったり降りたり引きで見たり、視点をいろいろ変える事に忙しくしないといけない。大変です。

2009-08-13

紙バージョン!

pneuma-block(意匠出願中)。

木のバージョンと共に、安価に楽しめる紙バージョンも作ろうと思っていたものの、なかなか良い展開図ができずにいたんですが、紆余曲折を経て、ようやく究極の展開図にたどりつきました。

出来たものはこちら。(奥は本物)



紙ってホントに難しいです。
弾力があったり、主張があるのに、折れたら急に弱い。
でも様々な立体プロダクトの中で、ほぼ唯一、自宅で静かに試作が可能なんですよね。インクジェットで色づけもできちゃう。

そうやってガンガン試作すると・・



これでも一部です。笑

僕はホント、シェイプを詰めて詰めて詰めないと気が済まないタチなので、試作が簡単な紙ってほんと良いなと。

上の写真からまだまだ詰める部分はあるんですが、
ともかく峠は超えた感じです。ふう〜

レトロ

映画とかから思った事。

時代を表すのは、アイテム達。

そのアイテムが、
「今もあるけど、形が古い」だと、古くさくてダサい時代、
という風に思える。

例えば出ているケータイが凄く大きいとか、
ウォークマンが肩掛けだとか。

逆に「今あるものが、無かった時代」だと、一時代として
認められる感じになる。

例えば携帯なんて無かった、黒電話の時代

「今最新のもの」というのは「今、成長の過程にある」
ということで、後に古くなる事を運命づけられているようなもの。

大資本を使って時代の先端を走り抜ける!
そんな商売をやっているわけではなく、
僕らは「普遍的なもの」を作り出すために日々努力しているので、

時代に踊らされることのないように、
気づかないうちに踊ってしまっていることがないように、
気をつけていないといけませんね。

2009-08-11

ボローニャ国際絵本原画展



今日はボローニャ国際絵本原画展(板橋区立美術館)に行ってきました。

いやー当然のことながらクオリティ高い!

友人宅のパーティーで知り合いになった人たちの作品もいくつか入選してて、感慨ひとしお。

ホールで流れている審査ドキュメントみたいなビデオも結構面白くて良かったです。

A「この作品(赤が強い)を君が好きだと言っているのは、君がラテン系だからでは?」
B「そういう理由はあるかもしれないけど、ラテン系とは関係ないよ」
C「ねえ、この作者ドイツ人よ?」

なんて、審査員同士の会話も面白かったり。

「今の子供のことを決して忘れないこと。でも、自分の子供の頃の体験も決して忘れずにいること」
作家に向けた審査員のメッセージもいろいろ深いものがありました。

アツイですよモノを作るってのはね。うん。

2009-08-10

DesignTideの準備




実は今年、デザインタイド、タイドマーケットに出品できることになりました。
いやーすごいことです!

妻は私とは別にcocooというブランドでインテリアを作ってるんですが、
今年はユニットで出品します。

で、今日はそのための商品とポートレート撮影を。

もちろんロケーションは井の頭公園。
池の近くのベンチと、ウチからは池を挟んで反対側になる「西園」の草むらで撮影。

帰りがけにぱらぱらと雨が降ってきて、
雨宿りがてらお茶でも?と途中にあるカフェに入ったら
その瞬間雨が「ドドドーーーー!!」と降ってきました。
なんてラッキー

写真はそのカフェで撮ったものです。

10月末をお楽しみに!

2009-08-08

宇賀神さん


知ってます?これ?

井の頭公園に弁天さんがあるんですが、その反対側の石段を上がったとこにあります。

なんじゃこれー!?

と、調べてみたら、どうやらこれは宇賀神という、老人の頭をもった蛇の神様らしいです。

ぐるぐるまきにされた老人かと思ってました。

江戸時代に商人やら歌舞伎役者やらが寄進したらしい灯籠群のなかにありました。

豊穣の神様ということで、弁天さんと習合されてるようです。

という、井の頭豆知識でした。
なにげに歴史が深いですねー。

Posted by ShoZu

2009-08-07

新作、アップしました

ようやく、新作のウェブページをアップしました。
http://twelvetone.jp/

革新的な形状のつみ木と、
紙業界を巻き込んだプロジェクト。

他にもいくつか進行中なのですが、
取り急ぎ2つです。

発売はもう少し先ですが、お楽しみに!


#今日、また特許庁からハガキが。今度は「識別番号通知」だそうです。
 別に来るんですなー。勉強になります。

2009-08-06

意匠登録 その2

先日出願した意匠登録なんですが、
今日ようやく「出願番号通知」なるハガキがきました。
やーこれでやっと一歩ですね。

そしてこれでようやく胸を張って公開できます。
今新作のウェブを作ってますので
おたのしみに〜!