2009-08-17

安っぽいエコ意識との戦い

今、廃棄される紙を使った商品を作っています。

もともとは紙屋さんから、
「この紙、いっつも捨ててるんですわ。何かになりまへんやろか?」
と頼まれたのがきっかけ。

おかげさまですごく良いモノができたと思っています。

でも、これからこれが店頭に並ぶまでの過程で、
「安っぽいエコ意識」との戦いが待っています。

「この商品の、抜いた部分の周りは結局捨てちゃってるんでしょ?」
「ビニールかかってるけど、それはエコじゃないじゃん」

とかね。
面白半分ならまだ良いんですが、
ポイントのずれた批判を受けるんだろうな・・と。

結局、エコを突き詰めていくと、
「何も作らないのが一番良い」ということになるんですよ。

でもそれだとものすごく後ろ向きですよね。
世の中は退化するばかりになってしまう。

そうじゃなくて、前へ前へ、「世の中に訴える」商品こそ、
デザイナーが作るべき商品だと思っています。

エコを謳う商品というのは、
それ自体がエコの見本であるということはもちろんなんですが、
それ以上に、「エコな気持ちを喚起する」ことが重要です。
そこがエコ商品の本当のポイント。

大切なことは、
エコな「モノ」を広めるのではなく、「気持ち」を広めることなのですから。

そういうのもひっくるめて、戦いですこれから。

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