皆が慣れているからこそ、それにストレスを感じない状況。
それを「普通」と呼ぶのだと思います。
この「普通」ってのは、自分の生活を積み重ねることによって
少しずつ、自然に形作られるように思いますが、
結構、社会の側から強制的に作られる部分もあると思うんですよ。
「ほら、見て見て〜!ゾウさんだよ〜!かわいいねえ〜!」
親が子供に動物を見せる何気ない風景。
まあ、普通のことですよね。
でも、ゾウって可愛いんでしょうか・・?
ホントに?心の底からそう思ってカワイイって言ってるんでしょうか。
だって巨大だし、ゴツゴツしてるし、毛なんかまばらだし、
キバあるし、灰色だし、鼻も長くて・・
「普通、ゾウはカワイイもの」というのをとっぱらってみたら、
カワイイと言うより、「恐れられる」要素のほうを沢山もってると思うんですよ。
それを、「カワイイねえ〜!」とするのは、
そうするのが普通とされてるからであって、
社会が作った「普通」に自分が合わせた結果・・のような気がしてなりません。
実際、ゾウがまだ日本人に未知の生物だった昔の時代は、
「恐ろしいもの」のイメージだったと思うんですよ。
寺社の装飾でも、かなり怖いイメージで描かれたり掘られたりしてますし。
その時代はそれが「普通」だったわけで、
やっぱ時代によって変わっていくもんでもありますね。
ちなみに先日友人にこの「ゾウは可愛くはない」という話をしたら、
「ホントだ。なんでカワイイって今まで思ってたんだろ??」
なんて言ってました。
やっぱり「普通」は知らず知らずのうちに、
個人の中にしみ込んでくるもんなんだなと。
もしろん、それがあるから社会もあるのであって、
全く否定するつもりはないんですが、
「カワイイもの」を作るデザイナーとして、
ちょっとその基準をどこに置いたら良いか??と探っていたら
深みにはまった次第です。笑